2011/01/11 週刊セールスインチャイナ ~タオバオ2010年総括データ発表号~
- 2011年1月18日
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週刊セールスインチャイナ ~タオバオ2010年総括データ発表号~
第009号(2011年1月11日) 発行部数:147部
発行:セールス・インチャイナ株式会社 http://sales-in-china.jp
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│■今週のSIC厳選ニュース
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│■速報!タオバオの2010年総括データ
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│■編集後記
│ ~タオバオが生んだ雇用機会~
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今週の一言
(2010年はタオバオが完全勝利しました。)
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■今週のSIC厳選ニュース
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【中国全般】
スカイプ開発者 ニクラス・ゼンストローム中国訪問
http://www.chinapress.jp/events/24349/
中国の食品価格、12月下旬は7割が上昇
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/economy/267922/
上海ディズニー投資額1千億元 日本も運営参加希望
http://j.people.com.cn/94476/7252448.html
日系企業の海外投資 3年以内に中国が第一候補に
http://j.people.com.cn/94476/7252381.html
【中国IT&EC】
中国:ネット人口は4.5億人 前年比20%増
http://mainichi.jp/select/world/news/20101231k0000m030026000c.html
淘宝で大量のiTunesアカウントが販売される
http://www.chinapress.jp/it/24362/
中国 昨年のネット消費、アジア太平洋で2位
http://j.people.com.cn/94475/7253448.html
電子商取引 300万人の人材不足が課題
http://j.peopledaily.com.cn/94476/7244590.html
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■速報!タオバオの2010年総括データ
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先週の木曜日、1月6日北京で行われたタオバオの式典で、2010年のタオバオ総合
データが発表されました。
中国EC全体の75%以上を占めるタオバオのデータですので、今の中国ECを知る上でかな
り重要な意味を持つ数字ですので、当日の発表記事からポイントを抜粋してみます。
=============記事抜粋 ここから
2010年末、タオバオ会員は3.7億人に到達。出品商品数は常時8億件以上。
最高で1日に6,000万人がタオバオを訪れ、毎分4.8万件の商品が売れた。
最も売れたのは、昨年11月11日。
この1日で19.5億元の成約金額をたたき出した。
2店舗で2千万元超え、11店舗で1千万元超え、20店舗で500万元を越え、
181店舗が100万元を超える成約金額を記録しました。
この1日で19.5億元の成約金額という額は、北京(18.91億元)、上海(16.8億元)、
広州(14.04元)三都市におけるネットショッピング以外のリアル店舗での小売総額を越
る計算になります。
また、購入者1人当たりの購入件数が2009年に比べ35%増加し、1か月で5件以上
購入する人が、1350万人に達した。
携帯タオバオからの訪問者は、1日あたり1700万人、最高成約額は1日あたり
3700万元。
タオバオ内の地域別成約金額ベスト10は、広東省、浙江省、上海市、江蘇省、北京市、
山東省、福建省、四川省、遼寧省、湖北省。
タオバオの本拠地である浙江省は消費額の増加率が51.68%で増加率トップ。つづいて
2位は山東省で45.86%、3位が湖北省で37.37%となった。
=============記事抜粋 ここまで
中国のネット人口が、2010年末で4.5億人という報道もありましたが、この4.5億
人のうち、なんと3.7億人がタオバオ会員です。もちろん、タオバオ会員というのは、
タオバオIDの登録数です。複数登録してる場合もありますので、そのまま登録人数という
わけではありませんが、それにしてもすごい割合です。
また11月11日の売上がすごいですよね。
北京、上海、広州の3大都市の百貨店やスーパーなどのリアル店舗で売れた小売額をタオ
バオの成約額が越えたということですので、ネット消費の盛り上がりは、リアル店舗の経
営を脅かすぐらいの勢いではないでしょうか。
成約金額の地域別の推移ですが、大都市に続いて、山東省、福建省、四川省、遼寧省、
湖北省などの内陸部の都市が追い上げています。
こういった内陸部の都市も、GDPが3000ドルを越えるような都市が増えてきていま
すので購買力も上がってきているということですね。
今までは、大都市まで出かけていかなくては買えなかった商品が、気軽にネットで購入で
きる。今後の内陸部のネット消費に期待です。
記事では、タオバオモール(淘宝商城)の成約金額が昨年の4倍になったことにも触れて
います。
これはネットショッピングを利用する人の意識の変化の現れ、つまり、ネットショッピン
グ普及初期の、”安いから”という行動意識が、”品質重視”へと変わりつつあるという
ことですね。
最近の中国のネット消費者は”安い”だけでは満足しなくなってきています。
品質に対する保証が重要になっていています。
このニュースはこれから中国に進出しようとしている日系企業、日本ブランドにとっては
いいニュースだと思います。
記事はまだまだ続きますが、内容が多すぎるので今日はここまで。
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■編集後記 ~タオバオが生んだ雇用機会~
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今回はタオバオの2010年総括の話に終始してしまいました。
なにしろ、興味深い発表記事の分量が沢山ありすぎて・・。
記事の中で、タオバオ開設以来182.3万人の直接雇用の機会を作り出した。
という発表がありました。
タオバオというネットモールが出現したことで、ショップを開いてビジネスを開始すること
ができた人、ショップの従業員、物流関係者。さまざまな雇用が生まれたんですね。
こういった関連企業も含めると約500万人の雇用を創出したそうです。
タオバオ恐るべし、ですね。
今週の週刊セールスインチャイナは以上です。
最後までお読みくださってありがとうございます!
また来週!
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