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~実店舗を”公式”試着室に!?~
続:週刊セールスインチャイナ第077回(2013年11月20日)

発行:セールス・インチャイナ株式会社 
http://www.sales-in-china.jp/
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│◇編集前記
│◇”半中国人”浅野から見る中国 part58
│  ~実店舗を”公式”試着室に!?~
│◇SICからのお知らせ、次回予告
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■■今週のコラムは、成長を続けるECに押される実店舗と、ネット
店舗の関係について。独身の日のセール前にあるショッピングモー
ルが始めた興味深い取り組みについてお伝えします

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■”半中国人”浅野から見る中国 part58
 ~実店舗を”公式”試着室に!?~

一日で5,600億円を売り上げた双11(独身の日)から1週間が経ち、
徐々にEC業者にも日常が戻ってきつつあります。今年の双11日も
記録づくめの結果となり、改めてEC市場の成長を印象づけています
が、その一方で百貨店を初めとする実店舗は勢いを失いつつありま
す。

〇売上がマイナス成長に

2012年の上海における百貨店の総売り上げは前年比1.1%減となり
久々の減少となりました。上海に限らず、北京や地方の中核都市等
における大型売り場で売上の減少が見られます。家電や化粧品、ア
パレルなどの商品でよく見られる現象です。実店舗で実物を調査し
ネットで購入する人は、”抄号族”と呼ばれ、小売業者の間では大き
な課題となっています。

〇新たなビジネスモデル

そんな中、時代の変化に合わせ、実店舗のビジネスモデルも変化し
つつあります。半年ほど前に本コラムで取り上げた蘇寧雲商集団は
今後の成長方針として店舗型のビジネスとネット販売の融合を掲げ
ました。しかしながら、両者がどう連携し、おたがいの利益を増やし
ていけるのかについては未だ確立されていません。そんな中、ECと
リアル店舗のより具体的な連携施策として、あるショッピングモールが
連携し驚くべき施策を実施しました。

〇店頭で、ネット購入用品番を公開

その施策とは、「キャンペーン期間、すべての店舗で商品の製品番
号を公開する。消費者はそれを自由にメモし、後でネットで購入す
ればよい」というもの。消費者は、実店舗でメモした製品番号を天
猫上で検索し、購入することが可能です。売上に響くこのような行
為は通常禁止されているのですが、それを敢えて許可したのです。
参加ブランドには、GAPをはじめ有名ブランドも多く含まれていました。

〇業界では賛否両論

この施策の意図は、小売店舗での売上は伸びなくても、食事施設な
ど小売以外の施設利用で売上を確保する、というものです。とは言え
実店舗とEC店舗の両方を持つブランドはともかく、売り場を提供する
デベロッパーとしては、この”抄号族”は出来るだけ避けたいもの。今
回の施策の効果についても、懐疑的な見方が多いのが現状です。

崩れつつあるECと実店舗の力関係ですが、実店舗はブランドの知名
度を確保するために欠かせない要素の一つなのも事実です。今後ど
ういう方向へ向かい、ECと実店舗が共存していくのか、引き続き注目
していく必要がありそうです。

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また、扱って欲しい題材などありましたら、リクエストも受け付けてお
ります。上記ページのウォールに書き込んでください。

■次回予告

次回のコラムは、ECの成長がもたらした、産業構造自体のモデルチ
ェンジについて。「タオバオ村とは何か?」をお伝えします。

今回の週刊セールスインチャイナは以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
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